耐震診断は、改正建築基準法の大地震に対する目標値が確保されているかどうかを、数値化して示すものです。数値が高く、目標値を超えていれば、大地震に対しても安全と判断されます。(ただし、建物が傾いたりひびが入っても、建物が倒壊して人命を損なうことはないと言う意味です。)

一方、数値が低ければ、大地震の時には建物が倒壊する可能性があり、耐震補強の必要があるとの判定になります。ここで、考えていただきたいのは、数値が低くなる原因はいろいろあるということです。単純に建物の耐力が足りないことが最も多い原因ですが、このほかにも建物のバランスが悪かったり、基礎に問題があったり、壁の配置が悪いがあったりと、いろいろな要因で減点されています。

そこで、補強を検討する際には、これらの弱点を重点的に補強することが少ない工事で補強効果の大きい合理的経済的な補強になります。また、建物の機能上どうしても解消できない弱点はそれが残っていても耐力が向上するように工夫して設計することもあります。そして、建物全体の壊れ形を常に考えながら、バランス良く補強して、建物の耐震性を向上させることが正しい耐震改修設計と言えます。

時々、マスコミに登場するような悪徳業者は論外としても、補強工事を行う業者の中には、簡単に補強できる弱点を見つけて、そこだけ工事を行い利益を上げている会社がありますが、内容によっては、もっと弱い箇所を工事が困難と言う理由で放置している為に、その補強がほとんど効果の期待できない事例もあります。補強工事を作るための診断で真に建物の耐震性を評価しているとは言い難いものも有りますので、注意を要します。








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